池口岳→犬切尾根 2019年10月5~6日

メンバー:K✖2

コースタイム:1日目:6:30池口岳登山口→8:50黒薙→12:15池口岳北峰(昼食休憩40分ほどとる)→13:20池口岳南峰→15:20笹ノ平テント泊

2日目:6:30笹ノ平出発、犬切尾根へ→9:50マナイタ平分岐→12:00池口川→13:15登山届ポスト→13:40池口岳登山口

 

(写真は黒薙の手前)

こんな感じの踏み跡を辿って歩きます。

木漏れ日の苔の世界の中を歩きます。

ザラ薙平からの南側の景色。

左から池口岳北峰、その右が南峰、下って笹ノ平、右に鶏冠山です。

ザラ薙平付近に地図には書いていませんがテント場があります。

登山道から少し入ると、このようなテントを張るのに快適な平らな場所があります。

これも地図には書いていませんが、水場があるようです。先を急いだので水が出ているかの確認はしていません。

こんな岩場もありますが、ロープがついています。

今まであんなに楽だった道も、山が変わったかのように急登になり、きついです。

ジャンクションです。加々森山へと行けます。その先の光岳へも通じています。

光岳へ向かうという人のザックがデポされています。池口岳にピストン後、光岳に向かうつもりなのでしょうね。

池口岳北峰に到着です。

日が当たり暖かく、誰もいなく静かなので40分ほど昼食を兼ねてのんびりと休みました。

こんなに気持ちのいい、暖かい木漏れ日なのでのんびりしてしまいます。

いよいよここからがこの登山の本番。南峰に向かいます。

一気に踏み跡が細くなり、笹で道が覆われ歩きづらくなります。しかも急登です。

写真の左の山が北峰です。

北峰をちゃんと撮りました。

北峰から南峰までの間で撮った西側の景色。

南峰に到着です。

山頂から見える光岳。光石が見えます。

南峰から少し戻り、笹ノ平の下降点を探して、獣道も混ざった、笹原にいくつか付いた筋の一つを歩きます。

南峰に行くときに見つけておいた小さい登りの道まで戻るとありました。分岐です。標識が取れて棒だけになっています。

ここまでの道のり、写真を撮るのも忘れて夢中で歩いたので写真はいきなり笹ノ平になっています。

先ほどの分岐から細く薄い踏み跡が最初はありましたが、そのうちに獣道なのか人間の踏み跡なのか判別がつかなくなり、それら両方ともなくなり、苔の生えたフカフカなところを歩き、スマホのGPSで現在地を確認し、地図と地形と方向を照らし合わせて進む先を決めながら歩きました。時々ピンクテープはあるものの、道だったと思われるところは倒木や苔で覆われ、自然に還っていました。基本的に尾根筋を守ればおかしな方向に行くことはありません。小さい尾根が並んでいる場合は、地図と地形を見比べれば分かります。多少、地図の道と実際に歩く場所が違っても、目的地の方向に、歩ける場所を歩けばいいのです。

テントを張る前に、荷物を置いて水を探しに行きました。地図のとおりに尾根の南斜面を探しましたが水が出ているような場所はありません。尾根からの斜面に、笹に隠れた小川の跡をいくつか見つけましたがどれも枯れていました。多めに水を持っていたので、水が500㎖ほど余っています。この水で明日、水が得られるまでしのぎます。

 

笹原にいくつか土の出た平らな場所があり、良さそうなところを選んでテントを張りました。この場所に私たち以外の人間はいませんでした。

 

水場を探して縦横無尽に笹原を漕いだので、何か、それだけで満足するものがありました。夕食はお湯を沸かすほど水がないので、小さいピーナッツバターパン2つを食べてまだ明るいうちからシュラフに包まり横になりました。実際にそんなにお腹が空いているわけでもなかったのです。

 

横になりましたがあまり疲れていなかったので眠れません。外がだんだんと暗くなってきた頃、遠くで雷鳴らしき音が聞こえました。こっちに来るなーと念じながら眠りにつきました。その間に、外では、動物が笹原を歩くカサカサという音、カモシカ、鹿の鳴き声、何かわからない声もしました。思っていたより動物は静かでした。

朝になりました。ぐっすり眠れ、余分に持っていた水を昨晩から大切に飲み、今日、水が得られるまではこれだけでしのぐのだと思いながら支度をしました。

テントにも笹の葉にも夜露がついてびっしょり濡れていて、いざとなればこれをかき集めれば飲み水になるかも?

撤収作業をしているところです。ここは広い部類に入りますが、一つテントを張るにはちょうどいい大きさの土の出た平らな場所がいくつかありました。

笹ノ平を出発し、鶏冠山への分岐を探しながら歩きます。左斜面をちらちら見ながらそれらしき道を探しますが見当たりません。山の形から見ても、だいぶ来てしまったなと思っていた時にピンクテープを発見しました。GPSで確認すると、もう犬切尾根へ入る入口まで来ていました。そのままここから鶏冠山まで登ることもできますが、水が充分にないため止めました。

ピンクテープから先、次のピンクテープも見つからず、道もないので適当に、もちろん方向は合わせて進んでいくと、何かおかしいと気が付きます。獣道のような踏み跡がいくつかあって行けそうに見えますが、人が通るには急すぎるし、変なところに道がある。第一、地形がおかしい、そう思って地図を見てみると、右上に見える尾根が正しい尾根だと分かりました。そこに復帰するのにやみくもに直登の藪漕ぎより、なだらかに上に上がる獣道がありました。それを歩いていくと上手く正しい尾根に復帰することができました。

写真は、その正しい尾根に復帰したところです。ちゃんと踏み跡もあるし、人間が歩ける尾根に道があります。

こんな広い平らでしかも笹に覆われた尾根で、そこから出る支尾根もたくさんあります。こういうところは立ち止まって慎重に進むべき先を選びます。

マナイタ平分岐までは、ピンクテープが時々あり、踏み跡も獣道と混ざりありますが、慎重に尾根を選び、基本尾根筋を外さないように気を付けながら歩けば道迷いはしません。もちろん、不安になったらGPSで現在地を確認します。

ここがマナイタ平からシャクナゲ沢コースへと下る分岐です。

 

何の標識もありません。ピンクテープが付いているだけです。あと何百メートル歩く間に、少し登り、また下がり、また少し登ったら分岐があるなと、歩きながらこの地形になり、その地形になったら分岐があると頭に入れた地図を思い浮かべながら歩きます。

 

分岐からはピンクテープが豊富にあり、踏み跡は?ですが、このピンクテープが歩く先々に目に入るように絶妙な感覚でついていてスイスイと歩けます。途中、ピンクテープどこ?と探す場面も何回かはありましたが。

写真は、だいぶ下りてきた頃に「マナイタ平」と書かれた標識を撮ったものです。

 

歩いているとき、動物の威嚇音のようなものが聞こえたので、首から下げていたホイッスルを鳴らしながら歩きました。熊だったら怖い。

ありました、突然(笑)

地図に書いてないけど、沢がありました。

思いがけないところで水を得られ、思い切りたくさん飲みました。

今までの経験で、思わぬところに水があるのを知っていたので、昨日水場で水が得られないことにあまり動揺しませんでした。どこかに水があるさと。

 

後でわかりましたがこれがシャクナゲ沢なようです。

シャクナゲ沢を渡り、そこからのトラバースが、自分で道を作るタイプの斬新なところで、「うぐぐ」と思いながら転げ落ちないように気を付けて歩き、それを過ぎ樹林の斜面を下っていくと池口川に出ました。

 

この川を右岸へ渡り、また左岸へ戻りと、数回渡渉して舗装路に出ました。増水時は渡れないと思います。

堰堤を乗り越えるための梯子もついていました。

 

 

コンパスももちろん持っていきましたが、自分が歩く山の全体像が頭に入っていたので、GPSと地図を見れば方向が分かったので使いませんでした。地図の読み方を勉強した上で、コンパス、地図は必携です。GPSもあれば判断が早くなります。(記 Kumiko)